
わたしたちの研究グループでは,消費生活分野の学習は消費者市民力を養成することととらえます。消費者教育推進法(2012年12月施行)のめざす消費者市民社会の担い手を育成することが求められているからです。わたしたちは家庭科の学習をとおして身に付ける消費者市民力とは「消費者の権利と責任を認識し,実践力を身に付けること」ととらえています。具体的な学習のあり方としては,C「消費生活」分野と関連する学習内容のどの部分においても,消費者の権利と責任を意識した学習を仕組むことで「消費者市民教育」になり得るのではないかと考えます。「責任ある消費」が明記されたことから,とくに「消費者の責任」の認識・実践力の強化が求められていると思います。